新たな分野への挑戦 ー 刺網用金具、開発中
AKフック G型(2020年2月発売予定)
旋網用金具を多く開発するASANO にあって、新たな試みとなる刺網用金具『AKフック G 型』。
来年発売を予定しているこの製品は刺網専用金具として数々のこだわりを併せ持ちます。
本号では、その詳細を発売開始に先行してご紹介します。
秋のデンマークとシアトルの展示会でもサンプル展示予定です。どうぞご期待ください。
■信頼性の高いインターロック
製品の肝となるゲート部分にはインターロック方式を採用。
本体とゲートがかみ合う形状で高い使用荷重を実現しました。
また、ロープや漁網との干渉を防ぐため、極力エッジを排除。
引っ掛かりが起きづらくなっています。
さらに開口は23mmと、従来品と比べて6mm もワイドになりました。
■理想の刺網用金具を目指した設計
①角を減らして曲面を多用したフォルム
本体内部のエッジはロープを傷めにくい曲面仕様です。
また、全体的に丸みを帯びた形状にしたことで、網を巻きとる際にリールの上で立ち上がりにくく、
網の納まりが良くなっています。
②鋳造にしかできない頑強な構造
金属を自在に加工できる鋳物のメリットを最大限に発揮。
金属線材による均一な厚みのボディではなく、荷重がかかる部分を太くするなど実際の用途に合わせて
構造を最適化しました。さらに耐摩耗性、耐食性の高い特殊ステンレス素材を採用しています。
③使用荷重を向上した大径ピン
アームを固定するピンは従来のAK フックと比べて大径となるφ4.5mm を採用。
本体強度と合わせて、使用荷重の向上に貢献しています。
■使用想定箇所
下イラストのような刺網の連結箇所に使用できます。
今年も出展します!
デンマーク展示会 Dan Fish2019
2017年に初出展したデンマークの海洋・漁業の展示会DanFish。
来たる10月、ASANOは2回目の出展を果たします。
先ほど紹介したAKフックG型の他、オートシャックルⅡ型やAKブロックPB-S型など新製品を
直接お確かめいただけます。
さらに今年は、ご来場特典としてささやかながらプレゼントもご用意しています。
ASANO ブースで皆様の貴重な生の声をお聞かせください。
ASANO はステンレス滑車や漁具の新しい製品の開発を続けており、展示会や日々の営業活動を通して
皆様にご紹介しております。
もし本ニュースレターやWEB サイトなどをごらんになった時に、気になる製品などがございましたら、
どうぞお気軽にお声かけください。
よりタフになって再発売開始!
独自の開放機構を備えたオートシャックルⅡ型
本体に取り付けたロープを引くことでゲートが解放できるオートシャックルⅡ型。
船上でのさまざまな箇所で使用できるこの製品は展示会での評価も高く、2017 年2 月に初めてリリース
されました。
しかし発売から間もなく、海外の販売店からわずか数回の使用でゲートのアームが折れたケースがあったと報告がありました。
これを受けて、ASANO ではすぐに原因究明に着手。
使用しているステンレスに原因があるのではないかと仮説を立てました。
初回モデルは製品の強度を高めるため、「硬さ」に特化したステンレス素材を採用していました。
その結果、ゲート解放時の衝撃に対応するための「粘り」が不足してしまい、アームが折れてしまった
のではないか、と。
検証実験を行った所、仮説は的中。
「硬さ」より「粘り」を重視したステンレス素材を使用した試作品が、ゲート解放時の耐衝撃性で
初回モデルを上回ることが判明しました。
この結果を得て、ASANO はすぐに改善モデルの開発を始めました。
さらにヒンジ周りを肉厚にするなど設計も見直しを行い、ついに今回の再発売にこぎつけることが
出来ました。
ステンレス専門メーカーであるASANO の素材や製造方法に関する知識や経験に、また新たな蓄積が
生まれた再開発となりました。
※本製品については、あくまで高荷重下でゲートを解放することを推奨していません。
高い荷重がかかった状態でゲートを解放した場合、本体に強い衝撃がかかり製品が破損したり、
解放された吊り荷が周囲の物や人にぶつかる事故が発生する可能性があります。
私、浅野金属工業 営業部の入澤和彦と申します。
8月に入り夏真っ盛り。30度を超える暑い日が続いています。
日本の夏と言えば花火と夏祭り。私の地元の三条市でも「三条夏祭り」と言うのがあります。
およそ4000発の花火が打ち上げられ、大いに盛り上がります。みなさまの地元はいかがでしょうか。
2017年4月から始めたこのASANOニュースレターも記念すべき第10号となりました。
これからも皆様のお役に立てるような新製品情報やASANO情報をお伝えしていきたいと思います。
これからもどうぞご期待ください。
営業部 入澤和彦