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ASANO Newsletter Vol.1

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 「これまでにない、新たなオートシャックルが完成しました」

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現在、本製品は市場からの要望を受けた改良を行っており、販売を一時停止しております。
(2018年再発売予定)



◇特徴

オートシャックルⅡ型の特長は、その解放操作方法にあります。
本体に紐を付けて引っ張ることで、瞬時にかつ容易にゲートの解放が可能です。
また、紐を引く方向を問わずゲートの解放ができるので、船上で高い利便性を発揮します。
もちろんスパイキなどを使用すれば、手元でのゲート解放も可能です。
別売りのロックピンを使用すれば、不意にゲートが解放されてしまうことも防止できます。


◇使用シーン

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巻き網漁で、本船と小舟をつなぐ箇所に使用することを想定して開発されました。
漁場で簡単に小舟をリリースできるだけでなく、連結と解放が必要な船上のその他の箇所でも使用可能です。


開発の背景


◇アラスカ、鮭の巻き網漁のために

「鮭の巻き網漁で本船と小舟を繋いでいるロープを、瞬時にしかも簡単に解放できる金具が欲しい」。
きっかけは、アラスカの取引先からのご要望でした。サイズは手のひら程度で、使用荷重は2t。
しかも、取り付けた紐をどんな方向に引いても解放できるように、と。
企画開発担当・渡辺を中心としたチームの、2年に及ぶ苦闘はここから始まりました。

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◇プロジェクトのはじまりは現地調査から

メールのやり取りでは掴みきれない本当のニーズを掴むため、まずASANOは現場へと足を運びました。
「飛行機を乗り継ぐこと3回、かなりの長旅でした。
でも、その分、得るものはたくさんありました」と渡辺は語ります。
ここで掴んだヒントと築き上げた信頼関係は、今回の開発はもちろん、今後の製品にも活かされ続けます。

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◇最良を目指して、フォルムと機能の追求

アラスカで使用されていた他社品は解放レバーが突出していて、網やロープに引っ掛かったり損傷させてしまう恐れがあると考えました。
ASANO は『簡便な解放機構』という目標に加えて、『突出のない滑らかなフォルム』を目指して設計を行う必要があったのです。
「最も手をかけたのは、『解放レバーの収納』です」と渡辺。
ゲートの解放を小さな力で行うためには、レバーを長くする必要があります。
一方で、レバーが長くなればパーツが突出してしまいます。
「この課題をクリアするために、レバーの取り付け位置を工夫しました。
同時に、レバー端部を本体でカバーすることで、意図しないゲート解放も防止しています。
さらに角部の丸みや表面の仕上げも、何度も調整して最良を目指しました」。


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「新潟、燕三条から始まった鋳造のプロフェッショナル」

◇私たちの原点

私たちが工場を新設し、本格的にステンレス鋳物に取り組みはじめたのは1969年のこと。
当初は馬具などを製造していました。
ステンレス製漁具の専門メーカーがいないことに着目して、製造販売に着手したのが1977年。
はじまりは、やはり現場からでした。各地の漁場に足を運び、使用者のニーズを肌で感じながらの企画開発。
現地からの要望は多種多様を極め、アイデアの製品化は苦労の連続でした。
それでも、常に新しいニーズを掘り起こし、それに応える製品を形にしていく。
ASANOのスタイルは、製造開始の当初から変わっていません。

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◇ステンレスの専門家として

「ステンレスと一口に言っても、色んな種類があります」と説明するのは、企画開発担当の鈴木です。
長年ステンレスの性質と向き合い、漁具以外にも、ステンレス手摺など土木建築分野を 含む様々な製品の企画と開発に携わってきました。
「『高い耐海水性を持つステンレス』『高硬度を持つステンレス』など、成分の保有率や熱処理の方法によって、ステンレスの強度や耐食性などは大きく変化します。強度があって錆びない材質は、永遠の課題です」。
ASANOは自社鋳造工場で長年培われた豊富な知識と経験により、製品の用途や使用環境に 最適な材質を選定し、開発を行っています。
「例えば、小さなサイズと軽さを求められる"オートシャックル"には高い強度を、"パーススナップシャックル"を構成する2つのパーツには それぞれ強度と耐食性を、と言った具合に。
製品の用途に合わせて最適な特性を持つステンレス材を選ぶことで、よりベストな製品を生み出すことが出来るんです」と鈴木。

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◇漁具と鋳造の高い親和性

金属を溶かして型に流し込み、目的の形に固める「鋳造」。
ASANOが長年技術を磨いてきたこの加工方法は、漁具の製造に最も適しているといっても過言ではありません。
「『鋳造』によって生み出すことが出来る丸みを帯びたパーツは、接触するロープや網の摩耗を抑えられるのです。
更に強度の必要な部分はより強固に、それ以外の部分はデザインを考慮し重量を最適化することで、軽量で十分な強度の製品を、しかも適正価格で製造が可能になります」と鈴木は語ります。
「実際には『鋳造』では補いきれない部分もあります。製品によっては、『鋳造』よりも高い強度を生み出す『鍛造』の技術を組み合わせることもあります。
3次元設計と3Dプリンターを使った立体デザインで、設計、素材、加工、全ての面から最適な答えを探すんです。時間はかかりますが、これがASANOのものづくりなんです」。

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「ASANOニュースレター」は、浅野金属工業株式会社より皆様へ最新情報をお届けするため、2017年4月より発行を開始しました。本号はその創刊号となります。
浅野金属工業株式会社は1944年に新潟県三条市で設立、1977年よりステンレス製漁具船具の開発を続けてまいりました。40年積み重ねてまいりました技術と精神をご紹介することを通して、皆様の事業のお役に立てるものと考えています。
お忙しい業務の中、ご休憩の折などに本レターをご覧いただければ幸いです。

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浅野金属工業株式会社 海外営業担当 浅野一志

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